不吉な予感

re-growrh2005-09-19

朝は5:30に起床。
昨晩は雨が降ったらしい。
寝袋に入って夢うつつながらも、テントにポツリポツリと滴が落ちる音が聞こえ続けていた。
少々、不安になりながらも、外へでてみると、天候は何とか持ち直していた。

旅にでると朝は元気だ。
早速、お湯を沸かし、コーヒーの準備をする。
その間に、テントを撤収。
20メートル脇には、昨晩遅く着いたらしいライダーのテントが張ってあった。
外で調理したのか、ガス、折りたたみチェア、家財道具一式が出しっぱなしである。
さらにその上には、ビニールシートを木の枝に吊るし、雨よけにしている。
自分の場合は、要らない道具はみんな車に積んでしまうので、こういった問題は起こらない。
しかし、チャリダー、ライダーは収納場所がないので、雨の日は仕事が増えるのだ。
大変だなぁ、と思いつつも、それが本来の正しい姿かも知れない、などと考える。
多分、そういった旅のほうが面白いはずだ。

などなど考えながら、自分のテントを写真に収める。
草地の緑色と、フライシートの緑色が同化して、わかりづらいが。

木陰は雨に濡れにくい。
昨晩にそれを実感。木は偉大である。
で、朝食にはまたしても「津軽リンゴ」(6個で500円、外見の鮮やかさに比べ、中はスカスカ)をたべ、芯は草地のはしっこに投げ捨てる。土に返るから。
で、荷物を車に積み込み、トイレで用を足して、世話になった公園を後にする。

7:00出発

快調に進み、すぐに能代市に入る。
たしか、MBAにチャレンジし続けている田臥は、能代工業高校出身だったはずだ、と思いながらサクッとスルーして北上する。
ここあたりから、だんだん白神山地(ブナの林が世界遺産、だった気がする)に近づく。
道路も、左に海、右に森といった風景になる。
IPODの曲を切り替える。
いつか来るこの日のために放り込んだまま、まったく聞いていなかった「津軽三味線」と「津軽三味線2」をランダムでかける。
う〜ん、微妙に旅気分とマッチしているような、していないような・・・
といった感じで、道の駅「お殿水」で休憩。
ここは文字どおり、名水が汲める道の駅だ。
なんでも、昔お殿様がここの水を飲んで「うまい!」と言ったとか。
自分もさっそく水筒を持ち出し、水を汲む。
飲んでみる・・・
「ウマ〜イ!」
と、一人プレイをしていると、なにやら左足に違和感が。
見てみると、スニーカーが崩壊している。

一瞬、「靴紐が切れると良くないことが起きる」という言葉を思い浮かべる。
オレの場合、紐ではなく、紐を固定していたプラスチックの部分の接着がはがれている。
いわば、靴紐全壊状態である。
不吉この上ない。
仕方がないので、予備のサンダルに履き代える。
右はスニーカー、左はサンダル。
一気に、頭のゆるい小学生みたいなスタイルに変身する。
そして、なぜか気分が高揚してみたりする。
一人旅のせいで、すこしおかしくなってきていたのかもしれない。

気分が高揚したまま、白神の入り口である十二湖に寄り道。
ここも文字通り、12個湖があるので、十二湖。
なんだか、この地域はネーミングがストレートだな。
白神山地の入り口だけあって、森が美しい。
湖も、山陰をきれいに水面に映しだしていて静かさがしみいる。
チャン・イーモウ監督の「HERO」の決して地面に降りない湖上戦闘のシーンを思い出した。
そして、お殿水のすぐそばなので、ここにも名水がでている。

↑この沢が美味しい水を生んでいる。
「ウマーイ!」

ここらで、さすがに片足サンダルは歩くに不便を感じ、スニーカーの補修に挑む。
で、テーピングを巻きつけて完了。
今度はホームレス風の味を醸しだしはじめた。
そして、またもや気分が高揚。
自分でも、意味がわからない。