再会

現在使用している携帯電話(SH505i)の電池の持ちが悪くなってきたので、買い換えようと考えている。
この機種は自分史上はじめてのカメラ付き携帯で、液晶画面も綺麗で気に入っているのだが、いかんせん重い(130グラム位)。
スーツのポケットに入れると邪魔だし、ジーンズのポケットに入れても邪魔。
ということで、次はSO506iを狙っていた。
これは通称「プレミニⅡ」。
100グラムを切っている。
型落ち寸前で値下がりしてるし。

ということで、昨日の昼休みにつぶれかかった携帯屋に行った。
客はおれ一人しかいない。
店員も一人しかいない。
高校を出たばかりとみられる若い女性店員だ。
しかし、色黒のチビデブである。
そして、アイラインのメイクが激しい。
携帯屋よりも、場末のキャバクラでふてくされてそうな感じのタイプの女性である。

じかんがなかったので尋ねる。
「いくら?ブラウンが欲しいのだけど」
すると、接客業とは思えないぶっきらぼうさで返事が返ってきた。
「若者割り等をつかって4800円。色はシルバーのみ。ブラウンは在庫もないし、入荷予定もない」
いらだっているような早口の返事と、なぜか睨むような目つき(メイクのせいか?)で返された。

僕は落胆し、そしてなぜだかざらついた気分になって店をでた。



そして、今日も仕事帰りに携帯をチェック。
一軒目では、売り切れだったため、場末感漂う住宅街の携帯屋にも寄ってみた。
入店して即、値段を聞く。
話しながら、目線を店員に移す。

うむ。
昨日の店の女性店員と激しく似ている。
なぜだ?
最近の携帯屋は皆同じようなメイクと体型をしているのか?

話し始めて2秒で、昨日の店の女性店員と同一人物であることが確信された。
思わず聞いてしまった。
「昨日の人ですよね?」
すると、
「ええ。だからブラウンはありません。入荷の予定もありません」
と、鋭くぶっきらぼうに答えてくれた。
そして今日もなんだか睨みつけられている感触を味わった。

僕は落胆し、そしてざらついた気分になって入店から30秒で退出した。
ふと見上げる店の看板は昨日と同じ系列の店であった。
こんな売れない店のくせに、市内に2件も出店するなよ。
と、心の中で毒づきながら、帰路についた。

そして、心身ともに疲れきっていた自分は、夕食を挟みつつも19時前に就寝してしまったのであった。