読書録

森巣さんの本が面白いので、今度は「無境界の人 (集英社文庫)」を読んでみる。
内容はさておき、いい小話があったので記録しておく。

本人が博打で大負けして、精根尽き果て自宅で死んだように横たわっていたときの状態を絶対温度のようであると表現していた。
この「絶対温度」が気になったので調べてみた。

絶対零度と表記されるらしいこの温度は、理論上もっとも低い温度である。
−273,15℃。
実際はその温度までは下がらないらしい。
で、この温度になるとどうなるかというと、粒子の熱振動が停止する。
別の解説では、全ての分子が固体となり、移動運動を停止する、とある。
分子とか粒子とか振動とかは、勉強不足でよく分からないのだが、とにかく絶対零度になるとその世界は、運動を止めてしまうようだ。

完全なる静止状態が訪れる。

うん、面白い。
ってことは、人間の肉体が絶対零度の世界に投げ込まれたら、そのまま老いもせず朽ち果てもせず、ただし動くこともなく永久に保存されてしまうといことなのだろうか。

宇宙空間もほぼ絶対零度の超低温だとか。
ってことは、宇宙に投げ出された人間は、肉体のすべての構成物質が停止したまま、未来永劫宇宙をさまよい続けるのか。

絶対零度は、喚起力のある言葉だな。



ちなみに、水は0℃で凍るが、実はさらに温度が下がると氷もその温度になるらしい。
つまり、−2℃のところの氷は、−2℃。
−30℃のところの氷は、−30℃なのだ。
知らなかった・・・

ってことはドライアイスの温度はメチャ低いってことなのか?
と、思って調べてみた。
ドライアイスは、二酸化炭素を凍らせたものとのこと。
温度は、−78℃。
しかも、氷のように固体→液体→気体という変化をせず、
固体→気体という変化をするとのこと。
だから白い蒸気みたいなもの(二酸化炭素)がガンガンでてるんだ。
で、机の上に転がすと、気体が出続けているのでなめらかに滑るらしい。
ということは、電撃ネットワークの「ドライアイス食べ」は理論上、大丈夫だということなのか?(調べたところ、短時間なら触っても良いらしい)

うむ、勉強になったな。